かんぴょう剥き終了/農大校外学習【2020年度】

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今年のかんぴょう剥き

本日(9/9)、2020年度のかんぴょう剥きが終了しました。

今年は、6月までは程よく雨が降り気温も平年並みだったため、ユウガオの木は順調に育っていましたが、7月に入って記録的な長梅雨(※)と日照不足となり、更には8月に入り梅雨が明けると一気に猛暑となったことで木が早々にダメになってしまうという、なかなか厳しいシーズンになってしまいました。

※関東地方の梅雨明けは平年では7月21日ごろのところ今年は8月1日ごろと、10日程遅い梅雨明け(気象庁 昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明け(確定値):関東甲信 より)

 

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(6月下旬の畑。今年はこの頃から7月上旬くらいまでが一番良かったですね。。。)

 

そんな中でも、8月中旬頃から畝の外側の方に新しく根が付いてきた畑はその後も玉をつけたため、なんとか9月上旬まで剥くことができました。残念ながら今年は目標数量を達成することができませんでしたが、7月の天候を踏まえるとまずまずの収穫量だったと思います。来年こそは去年や今年のような長梅雨や日照不足にならないことを祈りつつ、ひとまずは無事にシーズンが終わってひと段落です。

 

栃木県農業大学校の校外学習

かんぴょう剥きの最終日に合わせて(?)、栃木県農業大学校の農業経営学科1年生が会社見学に来られました。

http://www.pref.tochigi.lg.jp/g63/hp/gakka/nougyoukeiei/h31/20200911sisatu.html

 

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最初に当社の成り立ちや、年間の作業スケジュールなどをお話しました。当社はかんぴょうとニラを生産しており、まずかんぴょうについては、2月~3月にかけて土づくり(堆肥や苦土石灰の施用、土壌消毒)、4月に苗の定植、5月~6月に藁敷きや芯切り、6月下旬~8月下旬にユウガオの実の収穫・かんぴょう剥きを行っています。かんぴょうの原料となるユウガオの実は約6kg~8kg、大きいものだと約10kg程になるため、収穫して運ぶだけでも重労働となります。当社ではこの重労働を極力省力化するために、ユウガオの実を約100個程運搬できるコンテナを使用し、加工場ではフォークリフトを使用して可能な限り身体への負担を軽減しています。

ニラは3月に播種・育苗、4月に土壌消毒、5月に定植、6月~10月にかけて潅水や除草作業、10月下旬から順次捨て刈を行い、11月下旬から3月下旬にかけて収穫を行っています。栃木県のニラ栽培は、2年1作型(一度定植した株を2年間収穫)が多いのですが、当社はウォーターカーテンを活用して、高知県で多く採用されている1年1作型(毎年改植)で生産しています。この1年1作型では、毎年ハウス内のニラをキレイにして定植し直すため、2年1作型よりもマルチ等の資材や定植の手間はかかりますが、ニラの単価の高い冬場に集中して収穫できるため、経営的なメリットがあります。特に、当社は夏場はかんぴょう生産に集中したいため、このような栽培体系を採用しています。

 

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実際にかんぴょう剥き体験も行っていただきました。かんぴょう剥きは、ユウガオの実の中心に機械の芯棒を刺せないと安定して回ってくれないので、紐状に繋げて剥けなくなってしまいます。このユウガオの実の中心に機械の芯棒を刺すところが一番難しいと言われているのですが、農業大学校の皆さんは、mf農場長のサポートのもと中心に芯棒を刺して、上手に剥けていました。

 

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ビニールハウスの中でかんぴょうを干しているところも見学いただき、最後は今年の春に農大を卒業して入社した社員の話を聞いて、校外学習終了しました。

今後、農大を卒業して独立就農するか農業法人等に就職するか、どのような作物でどのくらいの規模で営農するか、等を考えるきっかけになってくれれば幸いです。